(一社)EpiNurseは「気候変動・自然災害に伴う健康リスクの削減を目指し、国内外の安全な社会のしくみや環境作りのための取り組みをケアサイエンスをベースに地域の中で実施・敷衍を目指す」国際・学際研究グループである。災害関連死、未治療死、避難環境による間接的な被害は、個人・家族・地域のなかで自助・共助的に回避しなければならない。多様性のある地域で人々が移動することを前提とした上で包摂的かつ公平な意思決定とその先にある的確なケアを提供するためにはICTの利活用のあり方を十分吟味し信頼性をもって実装することが喫緊の課題としている。抄録では、それらをまとめた2021年3月政策提言をもとに、災害時の特性を熟慮した制度や組織間のルール、プラットフォームの在り方を検討する予定であったが、提出直後に出された、「防災・減災、国土強靱化新時代の実現のための提言(令和3年5月25日)」を受け、より具体的なアクションにつながるべく、内容を絞り、①EpiNurseの活動、②被災した人々を取り巻く災害ボランティアネットワークや地域の組織、③福祉避難所や災害ケアニーズのなかで残されている課題、④どのように情報を整え、つながるべきか。について、意見を述べた。時間の都合上、綺麗な結論は出ていないが、今後の活動の方向性は示された。
演者
代表理事 神原咲子 高知県立大学/Psychic VR lab/(株)まちケア
理事 宮川祥子 慶應義塾大学/(一社)IT DART
理事 宮崎浩之 東京大学/JAXA/(株)GLODAL
災害看護支援ナース 山中弓子 (一社)日本避難所支援機構
略歴
(一社)EpiNurse
プロジェクトベースで防災・減災のために俯瞰的に健康モニタリングができるようシステムやアプリを開発してきたが、社会実装と持続可能な活動のために2019年7 月に法人化。2021年5月より日本災害看護学会組織会員
・主な受賞歴
•国連国際防災戦略 リスクアワード2017
(ネパール看護協会が受賞:プロジェクトリーダーとして)(2017)
COG2018 Special Innovation Award in collaboration with Ash Center, HKS, Harvard(2019)
•総務省 ICT地域活性化大賞2020 優秀賞
オープンデータ活用防災ポータル「まちケア」(2020)
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